ゴリ押し

軽く改装してみた。テキストはノータッチ・・・


なんか普通にマクロス見逃した。


そんでもって、ちょっと余裕がないのでｗｊの感想は時間がかかりそうだ。
ローとかファランさんとかウル織だとか大石だとかネウヤコだとか銀神番外編だとか・・・夜兎の血が・・・
以下はタイトル通り新ＯＰに興奮して書いて違う場所に載せたものだが、あながち妄想空想で終りそうにない今週の展開に光が射したような気分なので、明るい場所に持ってきてみた。

「曇天」




手、手なんて繋いだのは初めてだった。


もうすぐ雨が降るからだろうか、彼の歩く速度は度を越して速い。それだけじゃない。この臭い、血だけじゃなく、肉の、魂の、燃えて消し飛ぶ臭い。がむしゃらに遠ざかろうと進む彼にかける言葉もなくて、ただ私の足がもつれるような事で彼の気を反らせたくなかった。
今がほんとの、普通なんだろう。多分私たちは二人して、生まれた時から異常な場所で生きてきた。いつの間にか出会って、私たちはいつの間にか変わって、彼はきっと、俺たちには今が異常なんだって、言うんだ。求めてるくせに要らないふりなんかして素直じゃなくって、でもあの頃とは違うってわかってるの。私の少し高くなったブーツのかかとを見てあなた納得いかない様な顔してたのに、私が履く姿をいつもじっと眺めてるのと同じよ。
ねぇだから逃げなくても大丈夫、立ち戻る必要はないし、どれほどかは知れないけど私だあなたと一緒にいられるよ。
黙々と歩く背中は相変わらず。私だって血がうずかなかったわけじゃないのに、大人なんだから、そんなムキにならないでよ。
家の前まで来てやっと立ち止まったと思えば、なんて顔してるの、眉間にしわ、への字につぐんだ口、前をにらみつけて、なんて幼い、私より幼い顔して。思ったらあなたすぐ、いつもの間抜けた顔に戻って、気不味そうにもせず私を見た。


　　俺ここ以外、逃げる場所見つかんねーわ


視線の先のオンボロ我が家、見上げながら、涙でもでそうな気分。いつの間にか私を引っ張ってた手は離れてて、変わりに安堵しきったあなたが、いつもの調子に頭を掻いた。奥歯を噛み締め過ぎて上手く言葉を吐きだせない。私は言いたかったことも伝えられず、離れた手を自分から取り直すこともできずに、大人しく家の中へ入る羽目になった。



　　傘を忘れてきてしまったの


それだけが言えずに。